海外就職講演会がマーセッド大学にて開催

 2020年3月4日、GJJ海外就職デスク代表取締役である、田村さつき氏、並びに立命館大学グローバル学部職員である、今川新悟氏を、ここマーセッド大学に迎え、二部構成による講演会が実施された。第一部では、田村氏、今川氏、弊社代表・山内による三者対談が執り行われた。第二部では、田村氏からマーセッド大学の日本人留学生に向けて、海外への就職事情について講演した。

 

 GJJ代表取締役の田村氏は、これまでに800人以上の日本人の海外就職サポートに貢献している方である。更に、立命館大学の今川氏は、立命館大学理工学部応用化学科卒業後、立命館大学大学院・スポーツ健康科学博士号を取得し、現在は立命館大学の職員として日本の教育に尽力している。又、今回の講演はインターネットを通じてライブ中継され、マーセッド大学の学生に加え、日本からの聴講希望者に対し、講演会の様子が放映された。本記事では海外就職講演会ついて、以下に一部と二部の内容についてまとめている。

 

【第一部】三者対談

 第一部では田村氏、今川氏、山内との三者対談が行われ、日本教育の現状や海外留学の重要性などについての議論が交わされた。

 

特に話題に拳がった点は、『日本人留学生の海外進出減少問題』だ。アジアでは中国、インドを筆頭に、世界をリードするアメリカや欧米諸国に向けて数多くの留学生を輩出しており、その数は年々増加している。一方で、日本の留学生数は減少の一途を辿る現状にあり、この状況を促進する要因の一つである少子高齢化問題も年々深刻化している。こういった背景から考えられるグローバル人材の在り方についての議論が行われた。

 

 また、今川氏より、一教育者としてリベラルアーツの重要性について語られた。現在立命館大学では、リベラルアーツ、教養学科を設けている。それにより、現代の社会で必要とされる専門性に優れた人材になる為の前段階として、より柔軟な思考で多面的な考えを構築・実践する能力を養っていく。欧米では一般的な教育体系であるからこそ、現代の日本人にとって必要な教育システムであることを述べていた。

【第二部】学生向け海外就職講演会

 第二部では、約20名を超える日本人留学生が海外就職講演会に参加し、田村氏から学生に向けて海外就職の現状やアジアでの就職事情について説明を受けた。

 

 世界共通言語として認識されている英語を話すことが出来れば海外就職は不可能ではない、と考える人も少なくない。しかし、高い英語力だけでは海外就職は難しいとされている。英語力に加え、各職業の専門的知識、経験を持ち合わせていなければ、海外就職を実現するのは難しいのが現実だ。そして、田村氏は「リーダー性を磨き、アジアのリーダーを目指す」という視点が大切であると力説した。これまでアジア諸国は欧米諸国に比べ経済的に遅れをとっていた。しかし近年アジア諸国の経済は著しく成長し、欧米諸国も注目し多くの企業がアジア進出している。すなわちアジアと欧米、欧州諸国を繋ぐ存在になることができればこれからのグローバル社会で必要とされる人材になれるということだ。日本でリーダーになるビジョンを持つ学生は多くいるが、アジアという大きな枠の中で先頭を走るという視野を持つ学生はどれだけいるだろうか。周りよりも人一倍努力する必要があり、更に将来を見据えていかなければいけないと熱弁した。

 

 これまで就職を希望していた日本人留学生は、アメリカや英語圏の国で働くか日本で就職するか、という考え方がほとんどだった。しかし、今回の講演会に参加した学生の中には、アジアでの就職がとても魅力的に感じた学生も多くいる。講演後の質疑応答時には、アジアの就職事情に関する質問が多く見受けられ、彼らの就職に対する視野が大きく広がったに違いない。

 

 本来ならこのような日本人講師を招いて行う講演会は主要都市で開催されることがほとんどである。海外就職のスペシャリストの講話は学生にとって非常に良い機会になった。今後もマーセッドでは学生に向けて多くの情報を発信していく。今回の講演会で学生の中から1人でも多く世界に羽ばたく人材が出ることを願い、今後の大学生活に注目していきたい。


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